日本学生支援機構(JASSO)によると、令和3年5月1日現在の留学生数は242,444人に上りました。コロナ禍で留学生の数は減少したものの、コロナウイルス流行前の留学生人数は増加し続けていました。
中国で苦労して一流大学を出ても企業に就職できるのはごくわずかで、就職難のため卒業しても就職ができず大学院に進学する人も少なくないそうです。
在学段階別留学生数
この表をみると令和3年は大学への留学生数が一番多く、その次に専修学校、大学院、日本語教育機関の順となっています。
*https://www.studyinjapan.go.jp/ja/statistics/zaiseki/data/2021.html
国地域別留学生数上位5か国
圧倒的に中国人留学生の数が多いことがわかります。
*https://www.studyinjapan.go.jp/ja/statistics/zaiseki/data/2021.html
日本が留学先として人気の理由
・学費・生活費が欧米よりも安い
円安などの影響もあり欧米に留学へ行くよりもかなり安く留学ができる
・地理的に行きやすい
欧米に比べると地理的にも近いため、交通費なども浮きます。
・高等教育レベルの高さ
日本の高等教育機関は教育水準が高く、専門性の高い授業や講義を受けることができます。
そのため就職の選択肢を広げることができます。講義の質は大学や教授に左右されやすいため慎重に選ぶことが必要です。
・日本の教育機関の幅広い留学生受入体制
日本政府の留学生受入体制は手厚く、奨学金制度の整備や住居などの提供もされています。
経済的に問題を抱えていたり、日本で頼れる人がいなかったりする留学希望者も、安定した留学生活を送ることができます。
奨学金制度のなかには、返済義務が免除されるものもあるため十分な貯金がなくても、学力があれば留学が可能です。
・留学生の就労支援体制
外国人向けの就活セミナーが開催されたり、大学での就活支援もあるため安心して就職活動ができます。就活セミナーでは、日本の就活マナーや履歴書の書き方なども教えてもらえます。講義の中にビジネス日本語のカリキュラムが組まれている大学や、ワークショップ型インターンシップを開催している大学もあります。
語学学校と予備校について
日本の大学を目指す中国人の多くは、語学学校に通うための学生ビザで来日し、昼間は日本語学校、夕方から予備校に通う生活を送っています。
語学学校
留学生活の中で最も重要となるのが日本語力です。大学に進学を考えている方も、日本で就職を考えている方も日本語力がなければ選択肢の幅が狭まってしまいます。日本にはたくさんの語学学校がありますが、授業カリキュラムや授業の雰囲気、使用されているテキストなどをしっかり考慮し決めることが重要です。
予備校
中国人学生の増加により、中国人予備校では従来の文系・理系コースに加え、音楽や美術、建築など専門分野のコースを開設し、アトリエや音楽教室を備える予備校もあるようです。このように中国人学生が増加することにより、受け入れ先の予備校も多様化しています。